BROOKLYN 物語


Brooklyn That’s Brooklyn
No, Brooklyn is over there
No, thet’s Brooklyn My Mam. is washing my Tsirts


セネガル訛りのトム君が 中古のブラスをボロに巻き
貨物船から降りたのは 吹雪のニューヨーク
立ち呑み酒場のゴミを掃き 高級ホテルの床を拭き
リンゴをかじって屋根裏の 毛布にもぐりこむ
七番街に吹き上げた 蒸気が空に消えてゆく
月日は流れて屋根裏も ネズミの巣になった
ブロードウェイでニセモノの 時計を並べて立っている
ポリスに追われて走っても 隠れる室はない
 大きな夢はどこいった きらめくジャズはどこにいる
 さびしい心を抱えて 広場でスモークに揺れる
ブルックリン ザッツ ブルクリン 星も見えないプロムナード
ブルックリン ザッツ ブルクリン ハイツの窓灯かり


ボストン生まれのキャシーさん ブロンドの髪を耳にかけ
タイプライターを打ち終えた 夕暮れ摩天楼
BLTを頬ばって 地下鉄の駅へジェイウォーク
ぶつかる誰かの足元 ブラスが転がった
Oh I’m sorry Umm no problem 同時にブラスをつかまえる
黒い瞳と青い目が 一秒交わった
あなたの何かを聞きたいわ OK 僕の今を演ろう
人混みの中に流れる 遠い国の 砂漠の唄
 小さな恋が光った きらめくジャズがここにある
 うれしい心を抱えて アヴェニューでくちびるを濡らす
ブルックリン ザッツ ブルクリン 星が産まれたプロムナード
ブルックリン ザッツ ブルクリン 恋人たちの影絵


二人が肩寄せ暮らすのは ブルッヂの傍のストゥーディオ
キャシーはリヴァティーの女神 グッドラックが舞い込んだ
トムがいくつものライヴハウス 情熱を迸らせて
やがてマンハッタンの誰もが 素敵な音を胸に聞く
ある朝アパートのゲイトに 白いリムジンが滑り込み
スーツの男が静かに キャシーを連れて行く
ひと月三月と帰らない クィーンズ ブロンクス 探して
うわさひとつ みつからない はじめて気がついた
 運命を決めてたんだね きらめくジャズをありがとう
 せつない心を想えば イーストリヴァーに映る
ブルックリン ザッツ ブルクリン 星が瞬くプロムナード
ブルックリン ザッツ ブルクリン 君のために吹こう


サウスポートの向こうに 新しく建ったコンドミニアム
屋上のペントハウスの テラスに佇んで
ブルックリンの街の灯を 見つめるドレスのレディー
ブロンドをかけた耳に 川風が届けるのは
もう何年も過ぎたような 昨日のような あの日の
人混みの中に流れた 遠い国の 砂漠の歌


ブルックリン ザッツ ブルクリン 星がさざめくプロムナード
ブルックリン ザッツ ブルクリン 君のために吹こう


ブルックリン ザッツ ブルクリン 星がきらめくプロムナード
ブルックリン ザッツ ブルクリン ハイツの窓灯り


Brooklyn That’s Brooklyn
No, Brooklyn is over there
No, thet’s Brooklyn My Mam. is washing my Tsirts